マイクロファイナンス−新たな貧困削減モデルへの挑戦−
 

金融サービスへのアクセスは、教育や保健医療と並んで、貧困層が尊厳のある暮らしを保つための重要な要素である。マイクロファイナンスとは、従来銀行などの金融機関からは相手にされなかった貧困層に対して、貯蓄や原則無担保の貸付等のサービスを提供し、人々が日々の生活の糧を稼ぐ手助けをする事業である。貧困削減の画期的な方法の1つとしても広く認識されている。さらに、2006年のグラミンバンク創設者ユヌス博士によるノーベル平和賞受賞後、その知名度はさらに上がり、関心も高まりつつある。

近年になって、マイクロファイナンスを取り巻く環境も急速に変容している。マイクロファイナンス機関の資金調達の多様化、取引費用の削減につながりうる新たな技術の導入など、マイクロファイナンス機関の活動の持続性にもつながりうるさまざまな試みが行われている。そのような中でマイクロファイナンスは「社会的に意義のある活動を商業ベースで行うことができる試み」として注目を集めている。

こうした背景をうけ、(財)国際開発センター主任研究員の三井と鳥海が『よくわかるマイクロファイナンス−新たな貧困削減モデルへの挑戦−』の執筆・取りまとめを行なった。

本書では、マイクロファイナンスの発展状況の異なるアジアやアフリカなどの国々の事例を紹介し、マイクロファイナンスを取り巻く昨今の急速な変容を可能な限り具体的に説明した。本書が、人々が己の尊厳を保つことにつながる活動を手助けするマイクロファイナンスを理解する一助となれば幸いである。

 


「よくわかるマイクロファイナンス−新たな貧困削減モデルへの挑戦−」


目次

第1章 マイクロファイナンスの概要
1−1 マイクロファイナンス事業の概要
1−2 マイクロファイナンス事業の課題

第2章 マイクロファイナンス事業者
2−1 インフォーマルな金融手段
2−2 セミフォーマルな事業者
2−3 フォーマルな事業者

第3章 国別ケーススタディ
3−1 包括的金融システム構築に向けたパキスタンの挑戦
3−2 民間商業銀行とマイクロファイナンス事業者との連携
〜タンザニアの事例〜
3−3 カンボジア

第4章 マイクロファイナンスの事業環境
4−1 金融市場インフラ及び事業支援サービス
4−2 政策及び規制・監督体制

第5章 ビジネスとして進化するマイクロファイナンス
5−1 マイクロファイナンスの魅力
5−2 マイクロファイナンス市場におけるドナー資金の偏在
5−3 資金調達の多様化
5−4 取引費用削減のための制度・技術開発
5−5 マイクロファイナンスの目指す方向性



「よくわかるマイクロファイナンス−新たな貧困削減モデルへの挑戦−」
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