日本評価学会 『日本評価研究』編集委員会
2005年9月10日決定
1. 本査読要領の趣旨 本査読要領は、『日本評価研究』における掲載論文等の審査の要である査読手続きについて、投稿する会員及び査読を依頼される会員に対して解説を行い、審査手続きを効率的かつ効果的に行うことを目的として、定めるものです。
2. 査読の目的と投稿者の責任
査読は、投稿原稿が『日本評価研究』に掲載される論文等としてふさわしいものであるか否かについての判定を当編集委員会が行う上で必要とされるものです。
査読に伴って見いだされた疑問や不明な事項について、必要な場合は修正意見をつけて、修正を求めることがあります。査読は、その意味で、投稿原稿の改善に資するものでもあります。ただし、修正が求められた場合においても、論文等の内容に関する責任は著者が負うべきものであり、査読者の責に帰するものではありません。
査読者は2名で、編集委員会において学会会員の中から当該分野の専門家を選び依頼されますが、学会会員以外に依頼することもあります。3. 査読の視点
査読は、以下の5つの視点によりますが、投稿原稿の種類によって、重点が違います。
(1)テーマの重要性・有用度
(2)研究の独自性
(3)論理の構成
(4)実証法・方法論の妥当性
(5)評価理論・実践への貢献・研究論文の査読については、上記の5項目全てに配慮する。
・研究ノートの査読については、上記5項目のうち、特に(1),(2),(3),(4)の諸項目に配慮する。
・実践・調査報告の査読については、上記5項目のうち、特に(1),(3),(5)の諸項目に配慮する。
・総説の査読については、上記5項目のうち、特に(3)と(5)の諸項目に配慮する。4. 投稿に当たっての留意点
2. に掲げた査読の視点以外に、基本的な論文の完成度の問題があります。例えば、
● 論文等として体裁が整っているか、
● 執筆要領にしたがっているか、
● 簡潔明瞭に記述されているか、
● 実証的なデータは適切に位置づけられているか、
● 注や参考文献は本文と対応しているか=@A
● 専門用語の使用は適切か、
● 語句や文法的な誤りがないか、
● 誤字脱字はないか
● 句読点に誤りはないか、
● 英文要約などの英文表現は適切か
(必ずしも和文要約の直訳である必要はなく、英文としてまとまっていること)、
● 字数は規程に従っているか、
など、内容及び形式に関する留意点があります。
大学院生及び実務家の投稿において、論文としての体裁が整わないまま送付されている例があり、査読そのものに至らないものもあるので、しかるべき指導を受けた後に投稿されるよう強く勧めます。5. 査読にあたっての判断事例
(1)完成度において不十分であるが掲載を考慮できる場合
萌芽的な研究、発展が期待できる論文等は評価論の発展のためにできるだけ評価してください。
● 検証は十分とはいえないが、理論や定式化が学問の発展に有用である。
● 考察は十分とはいえないが、新たな理論の形成・促進に有用である。
● 文献調査は十分とはいえないが、研究の位置づけは明確である。
● 比較研究は十分とはいえないが、適用例としては意義がある。
● 考察は十分とはいえないが、社会的、または、歴史的に重要な事例の評価として意義がある。
● 考察は十分とはいえないが、特定の社会活動の評価として意義がある。
● 論文の構成や表現は適切とはいえないが、内容は評価できるものがある。
● 論理性は十分とはいえないが、実務上の有用性がある。
● 有意義な実践・調査報告である。(2)掲載を考慮するのが困難と判断される事例
● 問題意識や問題の設定が不明確
● 基本的な用語の概念の理解や分析枠組が不明確または不適切
● 論拠とするデータ等の信頼性が乏しい。
● 論旨の明確さや論証の適切さがない
● 論文の構成、表現(用語、引用、図表等)が適切でない(または整合性がとれていない)6. 判定
掲載についての判定は以下の4つの類型に分かれ、最終的に常任編集委員会において決定します。ただし、これらの判定は、評価できる項目や問題のある項目の多少によるものではありません。(3)及び(4)にあるように、投稿論文の種類以外であれば、掲載を考慮できるとする場合があります。別の種類となる場合、字数の関係で、大幅に修正を要することがあります。
(1)掲載可とする。
(2)小規模の修正による掲載可とする。
(3)大幅な修正による掲載可とする。
但し、(総説/研究論文/研究ノート/実践・調査報告)として掲載を考慮できる。
(4)掲載不可とする。
但し、(総説/研究論文/研究ノート/実践・調査報告)として掲載を考慮できる。
(以上)