日本評価研究5巻2号
The Japanese Journal of Evaluation Studies Vol. 5, No. 2
【春季第2回全国大会開催報告】 公開シンポジウム
市場化テストによる官民競争とその評価
〜基本的理念について〜宮内 義彦
オリックスM会長・日本評価学会会長概要
国や官の行う事務・事業については、長年無駄が多いのではないかと指摘されながら、その評価については情報開示の不十分さ等により困難なものとなっている。
規制改革・民間開放推進会議において法制化の準備を進めている「市場化テスト」は、日本社会にとても大きな影響を与える制度である。「市場化テスト」とは、現在官が事業を行なっている公共サービスについて、官民間で競争入札を行うことにより、民間の知恵を生かして効率化を図ることができる制度である。一方で同時に、官は自ら効率化することができれば、民間より優れていることを証明することもできる。いずれにせよ、質、コストの両面で効率化が実現する制度であると期待されている。もう1つ重要であるのは、官が公共サービスを提供するために、どの程度のコストをかけているかが詳細に開示され、その公共サービスがコストに見合ったものかどうか、国民が評価を下すきっかけになるという点である。
「市場化テスト」を通じ、まず公共サービスのコスト、仕様を明確にする。さらに民間との競争という市場原理に晒すことにより、現在提供されている公共サービスの評価と効率化、質の向上等を同時に実現できると考える。